殺処分や動物虐待が無くならない原因の一つに、ブリーダーやペットショップが動物を販売することが、諸悪の原因であると、ブリーダーの撲滅を推進運動される個人や関係団体があります。
本当にそうでしょうか?
答えは正解でもあり、不正解でもあります。
なぜならば、一部に悪徳ブリーダーやペットショップが存在するのは事実ですが、
皆がそうではないからです。
まず、冷静に考えてみてください。
不況なら政治が悪い・・・官僚が悪い・・・
こうして、ひと括りにしてしまうと、その業界で真面目に働く人はどう思うでしょうか?
現在、真面目にブリーダーやペットショップをされている方、またこれから働きたいと思っている方、この人たちは、純粋に動物が好きなのです。
動物が好きだから、愛しているからこそ、その世界に憧れ働くのではないでしょうか?
また、命をお金で販売するブリーダーやペットショップは、無くすべきだという意見もあります。
しかし、大切な命のやり取りだからこそ、信頼できる動物取扱業者が必要ではないでしょうか?
私たち協会は、決してブリーダーやペットショップの肩を持つわけではありません。
劣悪環境での過剰飼育、虐待や動物を遺棄する悪質なブリーダー、ペットショップ、
さらに無知識、無計画、無責任な乱繁殖を繰り返す悪徳ブリーダーは、淘汰すべきであると考えています。
しかし、全てをひと括りにするのではなく、優良なブリーダーと悪質なブリーダーを
しっかり仕分けして考える必要があるのではないでしょうか。
前述したように、私たちは悪徳ブリーダーを淘汰する必要があると考えています。
しかしそれは、悪徳ブリーダーを撲滅させるという過激な意味ではありません。
現状、後先を考えずに撲滅を推進することは無責任な行為ではないでしょうか。
つまり悪徳ブリーダーに廃業をさせることは、そこで飼育される子を引き取ることを合わせて考えないといけないのです。
そこで私たちは、まず飼育環境の改善を指導することを徹底していきます。
次に飼育頭数の制限、無知識、無計画、無責任な繁殖の抑制です。
そして最後に動物に対する意識の改革を指導させていいただいています。
つまり、「誰が悪いではなく、何が問題なのか」を知り、指導する、そして改善に導くことが私たちの役目であると考えています。
ブリーディングは、素人や経験の浅いブリーダーが安易にするべきではありません。
確かに動物は、伴侶がいれば簡単に交配させ繁殖させることができます。
それ故、無知識、無責任、無計画に乱繁殖をする個人やブリーダーが存在します。
こうした行為は、飼育放棄の一因にも繋がりますので行うべきではなりません。
なぜなら本来ブリーディングは、その種の「体質改良」や「質の向上」そして「種の保存」を目的とし、計画性を持って行うべきだからです。