地域猫活動 | 一般社団法人 日本動物共生支援協会
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地域猫活動
地域猫とは

猫は、飼い猫、迷子猫、野良猫、地域猫と区別します。

「飼い猫」は、飼い主がいる猫です。
基本的には首輪を付け家の中で飼育されている猫のことですが、家から自由に出入りする子もいます。

「迷い猫」は、飼い猫が迷子になり、家に帰れず野外で生活する猫のことです。

「野良猫」は、飼い主のいない猫です。もともと飼われていた猫が、捨てられる、迷子で家に帰れないなどの理由で野外生活をする猫のことです。野良猫同士の繁殖により生まれる子もいます。独自の力で野外生活をする子もいれば、地域住民にフードを与えてもらう子もいます。

そして「地域猫」も飼い主がいない猫のことです。
野良猫と一緒だと思われる方も多いですが、もともと野良猫ですが、不幸な命を増やさないために不妊、去勢手術が施され、
地域の理解と協力を得て飼育管理されている猫のことを指します。
手術済みの猫は、野良猫と区別するために耳の先端がV字にカットされていることから さくら猫とも呼ばれています。

飼い主のいない猫(野良猫)の問題

飼い主のいない猫(野良猫)が、地域の問題となっています。
野良猫がいると「かわいそう」という思いでフードを与える人がいます。
しかし、フードを与えることで野良猫が集まります。そして繁殖すると子猫が生まれ、さらに頭数が増えていきます。
頭数が増えた野良猫は、「糞尿をする」「爪とぎをする」「ゴミを漁る」「鳴き声がうるさい」など、地域住民への被害も拡大していきます。
こうしたことから、フードを与える側と野良猫による被害で迷惑される側の地域住民同士がトラブルに発展することもあります。
飼い主がいない猫を見ると助けてあげたいと思う方はたくさんいます。
しかし地域には、猫好きばかりでなく、猫が嫌いな人も住んでいます。
「かわいそう」だからと、フードを与えるだけでは、無責任な行為となってしまい、逆に不幸な命を増やしトラブルを招いてしまうことも考えなければならないのです。

地域猫活動をご存じでしょうか?
飼い主のいない猫(野良猫)による様々な問題を解決するため、行政、地域住民、関係団体、ボランティアにより、地域猫活動と呼ばれる取り組みが、進められています。
活動の流れ
情報収集
飼い主のいない猫の頭数、被害状況など現状の問題点を把握する。
活動グループの結成
活動は、継続して行う必要がありますので、地域住民から賛同していただける有志を集め グループを結成する。
活動の計画とルールの作成
活動の計画と目標を決める。 グループ内で役割分担とローテーションを決め、地域の実情に応じた 無理なく継続可能なルールを作ります。
説明会
猫による被害に困っている人や猫の管理をしていただける地域住民が集まり、自治会主体で地域猫活動についての説明会を開催する。地域住民への理解と同意を得る。
実施内容
1. 飼い主のいない猫(野良猫)の不妊去勢手術を行う
野良猫を捕獲し、不妊去勢手術を行う効果は、新たな命を産まなくすることで、頭数が増えなくなります。
頭数を抑制することで不幸な命が抑えられ、殺処分や保護猫の頭数も減ることにつながります。
また、発情によるケンカや鳴き声も少なくなります。
2. 給餌場所の指定し、清掃と管理を行う
空腹の猫のお腹を満たしてあげることでゴミ漁りが少なくなります。
3. 猫トイレの設置と糞尿の清掃と管理を行う
トイレを設置し糞尿の場所を定めることで、近隣住民の敷地等での糞尿による被害が少なくなります。
4. 保護と里親探し
ケガや病気で衰弱した野良猫や捨てられた子猫を保護し、治療後に里親を探すことで大切な命を救うことができます。
上記の1~4の活動をするために、自治会等で地域住民の理解と合意を得、 地域の有志により活動グループと活動のルールを取り決め、継続して実施していくことを「地域猫活動」といいます。
地域猫の活動目的
地域猫活動の目的は、猫による被害の現状を十分認識し、地域住民(活動グループ)が管理していくことで飼い主のいない猫による被害をなくしていく試みです。
飼い主がいない猫に不妊去勢手術を行うことや保護猫として新しい飼い主を探し、飼い猫にすることにより、野良猫の頭数を徐々に減らせば地域住民への被害も減ります。
また、飼い主のいない猫が減少することで、殺処分となる悲しい命も減らすことができるのです。